味噌のルーツは、中国から伝来した説と、日本独自に発展してきた説があります。
中国では、「醤」という文字が「周礼」という書物にも記載されており、既に紀元前からさまざまな種類の「醤」なるものが使われていたようです(「周礼」によると120種類!ホントか!?)。
この「醤」という物は、肉醤、魚醤と言うように、穀物だけでなく、なんでもありのようです。肉でも魚でも何でも、兎に角、それらと、塩と酒と麹を混ぜて壷で熟成させれば、何らかの「醤」になると言うわけです。(肉だけでも、鶏や豚、牛、羊などなどいろいろな種類があるので、組み合わせもたくさん。それなら120種類も夢じゃないかも。)
それでもって、この「醤」を鑑真和上が持って来たとか来ないとか言われており、それが味噌のルーツかと思いきや、それ以前の日本の書物「大宝律令」にも「醤」の文字は記されていたわけで、どうなのよってことになっているわけです。さらに紀元前の縄文時代にもどんぐりを使った味噌らしきものがあったことが分かり、一体全体どうなってるのよと言うことになっているわけです。
というわけで・・・、
味噌のルーツは、紀元前1世紀ごろの日本で、発酵させた穀物に塩を混ぜた「穀醤(こくびしお)」 、あるいは、古代中国で作られていた「醤(ひしお)」だと言われています。
奈良時代には既に発酵食品が多く存在し、酢、酒の他、醤、未醤(みしょう)、荒醤などが用いられたとされています。
「未だ醤にならないもの」、即ち未醤が、未→味となったりして、現在の「味噌」になったと言われています。
ちなみに、「味噌」と言う文字は、902年の「三大実録」という書物にようやく登場します。「味噌」は日本ならではの呼び方です。特に「噌」は日本で作られた漢字で、しかも「味噌」にしか用いられない漢字です。